忙しい日の味方！「ついで」にできるゆる習慣アイデア集
忙しさに追われる日々、「何か始めたい」と思っても諦めていませんか？
「時間がない」「疲れていて、新しいことを始めるエネルギーが湧かない」
毎日を過ごす中で、そう感じている方は少なくないかもしれません。健康のために運動したい、もっと学びたい、部屋をきれいに保ちたい...。心の中ではそう思っていても、いざ実行しようとすると、時間を作るのが難しかったり、「完璧にやらないと意味がないかも」と考えてしまい、結局何も始められずに終わってしまうことはよくあります。
大きな目標を設定したり、ストイックなルールを決めたりする方法は、確かに効果がある人もいます。しかし、日々のタスクに追われていると、それがかえってプレッシャーになり、かえって続けるのが難しくなることもあります。
でも、もし「頑張らなくても」「時間を特別に作らなくても」新しい習慣を取り入れられるとしたらどうでしょう。この記事では、そんな「忙しい日でも大丈夫」な、シンプルでゆるい習慣化のアイデアとして、「ついで習慣」という考え方をご紹介します。
「ついで習慣」とは？忙しいあなたにこそ試してほしい理由
「ついで習慣」とは、すでに毎日行っていることや、特定の行動の「ついで」に、新しい習慣を組み込んでしまう方法です。例えば、「歯磨きのついでに軽い運動をする」「お湯が沸くのを待つ間にストレッチをする」といったように、何か別の行動とセットで行います。
この「ついで習慣」が忙しい方に特におすすめなのには理由があります。
1. 特別な時間を用意しなくて良い
これが最大のメリットかもしれません。「ついで」に行うため、わざわざスケジュールの中に「〇時から〇時までこれをやる時間」と確保する必要がありません。既存の行動フローに乗せるだけなので、心理的なハードルがぐっと下がります。
2. ハードルが極めて低い
「ついで」にできることなので、大抵は短時間で、ごく簡単な行動です。「よし、やるぞ！」と気合いを入れる必要もありません。思い立った時にすぐできるレベルの小さな行動を「ついで」に行うことで、「できなかった…」という自己嫌悪に陥りにくくなります。
3. 失敗しても立ち直りやすい
もし今日の「ついで」にできなかったとしても、次に同じ行動をする機会がすぐに訪れます。「またその時にやれば良いや」と、気軽に考えられます。完璧を目指さないので、少し中断したからといって全てを諦めてしまう、という状況になりにくいのです。
これならできるかも！具体的な「ついで習慣」アイデア集
では、具体的にどのような「ついで習慣」があるでしょうか。いくつか例をご紹介しますが、大切なのは「これなら自分にもできそう」「自分の毎日の流れの中に組み込めそう」と感じるものから試してみることです。
- 歯磨きの「ついで」に:
- スクワットを3回だけ行う。
- つま先立ちやかかと上げを数回繰り返す。
- 鏡を見ながら笑顔の練習をする。
- キッチンでの作業の「ついで」に:
- お湯が沸くのを待つ間に、シンクの中をサッと拭く。
- コーヒーを淹れる間に、コンロ周りの汚れを一つだけ拭き取る。
- 料理の合間に、使った調理器具を一つ洗う。
- 移動や待ち時間の「ついで」に:
- 電車やバスを待つ間に、簡単なストレッチや深呼吸をする。
- エレベーターではなく階段を使う（1階分だけなど）。
- 信号待ちの間に、肩の力を抜いてリラックスする。
- テレビを見ている「ついで」に:
- CMの間だけ、片付けをする（目についたものを一つだけ元の場所に戻す）。
- 座ったままできるストレッチや筋トレを数回行う。
- 読みかけの本を1ページだけ読む。
- 寝る前の「ついで」に:
- ベッドに入る前に、部屋にある不要なものを一つ捨てるか、元の場所に戻す。
- 今日あった良いことを一つだけ思い出す、または手帳に1行だけ書く。
- 軽く足首を回したり、ふくらはぎを揉んだりする。
これらはあくまで一例です。あなたの日常生活の中で「ついでの時間」を見つけ、そこにごく小さな行動を組み込んでみてください。
「ついで習慣」を無理なく続けるための心の持ち方
「ついで習慣」はゆるく続けるのがポイントですが、さらに継続しやすくするための考え方やコツがあります。
1. 完璧主義を手放す
「毎日やらなきゃ」「決めた回数全部やらなきゃ」と考えないことです。できなかった日があっても、「まあ、そんな日もあるか」と軽く受け流し、翌日や次に同じ「ついで」の機会が来た時にまたやれば良いのです。ゼロか100かではなく、少しでもできたらOK、くらいの気持ちでいましょう。
2. 小さな成功を積み重ねることを楽しむ
たとえ歯磨きのついでにスクワットを3回しただけでも、それは立派な「できたこと」です。「よし、できた！」と自分自身を少しだけ褒めてみてください。この小さな達成感の積み重ねが、続けるためのモチベーションにつながります。
3. 楽しむ工夫をプラスする
例えば、ストレッチをする「ついで」にお気に入りの音楽をかけたり、片付けをする「ついで」に好きな香りのアロマスプレーを使ってみたり。五感を少し刺激することで、「ついで」の行動が少し特別なものになり、継続しやすくなることがあります。
4. 効果を焦らない
「ついで習慣」は、劇的な変化をすぐに感じられるものではないかもしれません。しかし、続けていくうちに、体力や部屋の状態、心の状態など、何かしらの良い変化が少しずつ現れてくるはずです。その小さな変化に気づくことも、続けることの喜びになります。
小さな「ついで」が、心地よい毎日を連れてくる
忙しい毎日の中で、新しい習慣を取り入れることは、自分自身を大切にする時間を持つことでもあります。しかし、それが負担になってしまっては本末転倒です。
「ついで習慣」は、大げさな準備も、強い意志も必要ありません。既存の行動の流れに乗せて、ごく小さな一歩を踏み出すだけです。歯磨きのついでにスクワットを3回。お湯が沸くまでの間にシンクを拭く。たったそれだけの「ついで」が、あなたの日常に小さな変化をもたらし、それがやがて心地よさや自己肯定感につながっていくはずです。
完璧を目指さず、まずは「これならできるかも」と思える「ついで」から、一つ始めてみませんか。あなたの毎日が、少しでも軽やかで、心にゆとりのあるものになることを願っています。